仮面ズレと浴衣の余白


🎴 一首|詠游三題より

せみふみて うつせみふみて 仮面ズレ

素顔のきみは お筆のかんざし


📖 Commentary|構文の余白を読む

「せみふみて」は、“蝉を踏む”のか、“蝉文(せみぶみ)”なのか──

実体(うつせみ)と残響(声)をまたぐ、夏のズレ感が走っている。

「仮面ズレ」は、まさに今日のテーマそのもの。

いつもはうまく装ってる“わたし”が、

ちょっとだけ素顔をのぞかせてしまった瞬間

そして、その素顔が「お筆のかんざし」──つまり、